性差

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このところの世情へのアンチテーゼなのか、この記事がタイムラインに上がってきました。

https://www.asahi.com/articles/ASM427TKZM42UCVL02J.html

で、読んでもいない本なのに、かなりモヤッときたので、私、わきまえずに書いてみます。というか、この本、著者が女性なのがまた・・・

まずは記事の中から、四本裕子氏によるこの本への批判を一部引用。『ニューロセクシズムとは2000年代に現れた言葉で、男女の行動や思考の違いのほとんどが、脳の性差によるかのように説明すること。四本さんによると「男女の行動の差は生得的な脳のせいで、解消できない」という考えを招く恐れがあるして、近年学術界で問題視されているという。』

ここから私見です。

脳は、パキっと部位ごとに機能を分けたりできやしないし、分かってないことだらけです。そして、男性と女性はスペクトラムに繋がっていて、両極の間のグレーゾーンに全員がいる、完全なる男も女もおらず、グレーゾーンは異型や障害ですらない、というのが近年の考え方のようです。

本領域の概要 | 新学術領域研究「性スペクトラム」
新学術領域研究「性スペクトラム - 連続する表現型としての雌雄」の概要。

それを踏まえつつ、違いがあることは事実ですよね、男女で、そして個々人で。それはもちろん、脳においても同様です。例えば内くるぶしの少し上に位置する三陰交(月経痛などに作用するツボ)に反応する脳部位があるのだそうで、それは女性特有だそうです。他にも、密な部位や脳梁の太さや総重量にもジェンダーによる違いがあります。

また、女性ホルモンであるエストロゲンは、女性が健やかに出産に臨めるように人生を通して抗体をたくさん作って防御しています。そのエストロゲンは月の周期で増減し、その周期に従って脳の栄養素も容積も脳の活動レベルも増減します。

特筆すべきは、年齢を経るごとにそのエストロゲンが作った抗体は、外敵ではなく自分を攻撃する方向に向くことがある、という事実です。リウマチをはじめとする自己免疫疾患が女性に多いのは、このことが影響しているようです。線維筋痛症や慢性疼痛など、女性に多く見られる疾患は他にもありますが、ここに挙げた疾患の最大のトリガーとなるのは、女性が若い頃に晒された【暴言】なのです。

この国が、それぞれの特性に優しい環境であってほしいと切に願います。

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