『発達性トラウマ「生きづらさ」の正体』を読みました

書籍レビュー

みきいちたろう『発達性トラウマ「生きづらさ」の正体』を読みました。
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先発だとテレサさんの『その生きづらさ、発達性トラウマ?』もありますが、こちらの方がより広範に系統立って書かれているので、支援する側の方にも使いやすいと思います。しかもKindle Unlimitedで無料。

あるある話やチェックリストも充実していて、あらゆるサバイバーの方が読んでいるうちに自分事にしていけそうです。

発達トラウマを持つ方は人に傷ついているので、回復への道のりは他人が書いたものに助けられる体験から初めるのも良いのではと思います。

他人って生きていくための補助機能として必要なのであって、調整弁なんだと思うんです。弁は大きすぎれば詰まりますし、小さ過ぎれば役に立たないですよね。 水も酸素も砂糖も塩も、薬にもなるし毒にもなります。万人に効く副作用ゼロの万能薬は無く、本もモダリティもセラピストも薬も、合う時に合う用法用量であれば至適なんだと思います。

以下、引用↓
睡眠を整えましょう、栄養を改善しましょう、運動をしましょう、などというと、「そんな道徳的な助言はいいよ」「気休め程度でしょう?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。 私も若いころ、まさにトラウマに苛まれていた当時はそう思っていました。「そんなことはいいから、とっておきのセラピーを受けたい」「すごい方法を教えてほしい」というように。
↑引用おわり

一撃必殺の魔法を求めるのも、発達トラウマあるあるです。完璧を求めてしまうのも然り。

本に書かれていることを全部やらなければいけないとか、全部やれば良くなるとか、気負いすぎないことが大事です。1行、1%、1分、良い感じがする。楽になる。そういう地味な積み重ねができるようになってくると、回復はかなり進んでいますよ。

「こんなことができれば苦労はしない」そうした感情は湧いてきて当然です。「本を書けるような、国家資格を持っているような人はサバイバーではない」とかも。

そういう気持ちが湧いてきたこと自体を自覚して大切にしつつ、完璧にしっくりくる他人を探すのではなくて、もらいたいものをもらいたい時にもらいたいだけもらう、という関わりも知っていっていただきたいです。

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