ついに、『精神療法』にポリヴェーガル理論が!

書籍レビュー

ついに、【精神療法】に

ポリヴェーガル理論と複雑性PTSD―病態理解と治療  津田真人

という文字が載る日が来ましたぜ。こんな日が来るとは。しみじみ。まぁ私は手一杯なので、読めるとしてもだーいぶ先のことですが。

トラウマの話というのは、しかし、ほんとに伝わらないもので。言葉が難しいとか、ヘビーだとか、私の伝え方がうまくないとか、腹に落ちるまでは時間がかかるんだとか、理由は色々あるんでしょうけども。

でもこのところつくづく感じるのは、こちらが「これは、あなたの話だよ」「全人類が関わってる話だよ」と言えば言うほど、人は穴を探して聞くんだ、ということで。それが無意識の抵抗なのか防衛なのかは分からないけども、人はそもそも「何か楽しいことは無いかしら」なんて風に人の話は聞いていないものなのかも知れないな、とすら思う。特にトラウマの話題は、その知識が必要な人こそが過警戒状態になってて、届けたい人にこそ届かないというジレンマ・・・。

まぁでも、そう考えれば、納得がいく。背後でそういう力が働いてるのでなければ、クレバーな友人たちに届くまで、私がそこに行き着くまで、世間に認知されるまで、これだけの時間がかかることの説明がつかない気がするもの。

依存症治療では、底つきしたタイミングが介入の好機だ、と言われたりするけども。ソマティックを愛する人も、いったん底つきを経験して身体に救われていることが多いんだよな。底つきの真っ只中に差し込んだ光は絶対に忘れられないものだ。

2ヶ月前にお話をした看護師さん、目を見開きながら「そういう理由なんだ!」と何度も叫びながら私の話を聞いてくださった。その方は、自分を責めながら去っていくお仲間や患者さんの闘病の苦しみに、なんとか寄り添おうとして、でも言葉が届かなくて、悩んでらした。“何かが悪いとかの話ではないし、会話だけではどうにもならないことがある”ということの仕組みに合点がいったというご様子だった。ご自身の力不足を嘆いてらした苦しみが、少しでも軽くなっていると良いな。

これからの時代は、底をつく前に、ちょっと困ったというレベルでピンときてくれるような状況を目指したいもんだ。必要な人にこそ、届いてほしい。これからも細々と、当事者からの、ピアからの、という立ち位置でプロパガンダに勤しもう。うん。聞いてくれる方、募集(笑)

Verified by MonsterInsights
タイトルとURLをコピーしました