アレクサンダーテクニークを学び始めて1ヶ月が経ちました。その一環でアレクサンダーテクニーク関連の本を読んでいると、哲学者の名前が沢山出てくるんですよね。でも、これまで全然触れたことのない分野なので、訳のわからないままおずおずと入門書に手を出していました。
そうすると、言語学と社会システムとか、哲学と生物学とか、多分野が結びつきながら共に変化してきた流れが見えてきました。そして私個人的には、全体から部分へ、部分から相互作用の中での質や価値へ、と立ち位置が変化する流れは、個人の脳や身体についての理解の歴史とかなり重なって見えます。
個人の成長にも発達段階があるように、コミュニティも学問も、必要な段階を踏んでしか変化は起きえないのかも、と思ったりします。 今日はその流れからダーウィンの『The Expression of the Emotions in Man and Animals(邦題・人及び動物の表情について)』を読んでいましたが、
防衛適応の話などはもう、デジャヴ感がハンパなかったです。(ちなみに出版年が1872年。アレクサンダーが1869年生まれ。) ワタシ的に近年は神経系バブルだと思っていますが、実のところ150年前に蒔かれた種が、ようやく今になって人口に膾炙する時を迎えたということなのかも知れません。
(だったら、セラピーにできることとはなんぞや) ちなみにこの本、原著はKindleで無料です。
参考文献にウェッジウッドの名前があったり、当時ほぼ無名のデュシェンヌの名前が何十回も出てきたりします。果ては、自分の子どもに色んな表情をさせては細かく観察してみたりしてて、その筆致がなんとも良いのです。人柄とか、めちゃくちゃ面白がって研究してるのとかが、時を超えて伝わってきます。