【国宝】は原作も読んでほしい

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【国宝】を観て参りました。

内容を語るのは野暮というものでしょうが、一言だけ。
映画に心動かされたならば、是非、原作にも触れてくださいませ。
私が原作に触れたのは4年前のこと。まるで何幕もの舞台に独りで浴したかのような、魂ごと喰い千切られたかのような、凄まじい読後感でした。

喜久雄にとっての役者とは即ち、仕事ではありません。
下巻の最終盤に、仕事ならば選べるが性根ならば選べぬ、とあります。

過去は炎です。
持ちえたはずの美しさを跡形もなく焚き尽くすこともあれば、燻るばかりで揺らぐことのなかった礎石を焚きつけ、山さえ動かすこともあります。

喜久雄がいかにして壊れ
いかにして性根が仕事となり、業となり、獄となったのかを
喜久雄が魅入られたのが何だったのかを
獄に繋がれる人生を何と呼ぶのかを
ご自身の目と肌で、ぜひ味わってみてください。

映画化にあたって削られた細部に宿る神々が、息を呑む圧巻のラストシーンが、さらなる火焔となってあなたを溶かし、温めてくれますように。

襲名を終えたばかりの尾上菊五郎が読み手となったオーディブル版『国宝』もおすすめです。
https://www.audible.co.jp/pd/B0827VPNPD?source_code=ASSORAP0511160007

追伸。
この春から新しい学び(ボディーワーク)が始まり、お陰様で充実しすぎた毎日を過ごせております。
SNSから離れていた間にも、記事がシェアされたり、フォローが増えたりしていたようです。心を寄せてくださっていたみなさま、ありがとうございます。

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