依存症の選択肢

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昔は「依存症といえば自助グループ!キッパリと全て断つのが第一歩!」と言われました。

今はそうした考え方から進み、ハームリダクションと呼ばれる関わり方も提案され始めています。

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ハームリダクションはまだまだ発展途上ですし、その射程は薬物やアルコールが主体です。

ただ、依存症とトラウマの関連性が意識されるようになったこともあり、その考え方は大きな拠り所となりつつあると思います。

トラウマは、選択肢を奪われる(あるいは否応なしに特定の状態しか残らない)体験です。そして、権力勾配が必ず背景にあります。

なので、その逆を行くことこそ回復のためには大切で、つまりは、本人だけではなく、周囲もまた、癒やされ、価値観を描き直し、パワーに因らない関わりを見出していかなければならないのだと思います。

「回復のための依り代は質より量!」と私はよく声を掛けていました。

自助グループ、個人カウンセリング、ボディーワーク、ハームリダクション、12ステップ、趣味を楽しむこと、仲間、家族、朝のランニング、恋をすること・・・ それぞれは細い柱だとしても、数が多ければ何本か折れても全体が倒れることはありません。

誰かが禁を破る様子は、その禁を金科玉条として生きてきた自分たちの価値観を揺さぶり、長い間閉塞感を耐えてきた苦痛が疼きます。言葉や行動で毒をぶつけたくなったなら、いったん立ち止まり、ご自身の中の痛みを手当してあげてください。

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