人間は、矛盾やムラや多重並列でできています。
なので、回復も健康もパラドックスなんです。
【耐性の窓】だって、揺らいでますよね?
何処かに偏執して動けなかったり、極端に変調してしまったりするのが、トラウマです。
つまるところ、物事の相反する両極をともに受け取れるようになると、トラウマは瓦解するんです。
足るを知ることと、努力して現状を打破すること
小さな違和感を見逃さないことと、鷹揚であること
傷を手当てすることと、傷をそのままに抱えられる強さを身につけること
受容することと、認めず拒むこと
選択肢があると思い出すことと、決して○○以外はやらないと決めること
思い出すことと、忘れること
行動することと、何もせずじっとしていること
ボーッとすることと、集中すること
名前をつけることと、名前にとらわれないこと
個性として認めることと、病理や障害として克服を目指すこと
個別性を見ることと、普遍性を見ること
オーダーメイドであることと、平均的であること
個人や家庭に還元することと、社会化すること
謙虚であることと、譲れない一線を保つこと
境界線を引くことと、手をのばすこと
分けることと、合わせること
免責されることと、自分が取るべき責任を引き受けること
答えや真実を追い求めることと、曖昧で複雑なままで留まれること
屈しないことと、諦めること
能動的であることと、天命を待つこと
ボトムアップと、トップダウン
両方があってはじめて、両方が成立します。
回復は、それぞれのフェーズごとに最適や禁忌が変わるものです。
どちらかが絶対悪で、その逆は妙薬、なんてことはありません。
トラウマにねじ伏せられて、曲解したり、継ぎ接ぎしたり、執着したり、極端な行動しか取れないと、両方が破綻してしまいます。
【どちらでもあり、どちらにも行き来ができて、どちらでもない時もある】
そういう心身の余白が積み重なって、少しずつ負荷は降りていきます。