交感神経のグラデーション

身体指向の心理療法

傷つけられて生きてきたと自認している方や自己否定が強い方は、ご自身の中の加害者性や攻撃性に無自覚です。まさか自分が他人に影響を及ぼせるとは思ってらっしゃらないし、そんなことは禁忌だとタブー視されているので、ご自身の中に見つけることが難しくなるのです。

しかも十分に回復軌道に載られてからも「加害」と判断される範囲がとても広く、たやすく再被害の感覚に陥りやすいのです。

でも、 「おいしい」「ほしい」「やりたい」から「リクエストする」「意見を述べる」「交渉する」を経て、「拒絶する」「怒る」「逃げる」を抜け、「激怒」「攻撃」「支配」まで私たちの交感神経にはグラデーションがあります。

十把一絡げに忌み嫌ってしまうと自分の中の生命力が枯れてしまいますし、関係を結んでいる人の生命力も奪いかねません。交感神経を使うことに恐れがあるならば、ひとりの時間を取ったり、スピードを落としたり、相手の存在を感じて静かに過ごすだけでも良いのです。

良くも悪くも私たちは影響しあっています。その影響を良いと捉えるか悪いと捉えるかは相互作用が決めるのであって、片方のバイアスが基準になるわけではありません。 そして、良くない影響を受けたり与えたりしてしまったとしても、痛手を修復したり関係を紡ぎ直したりできるのです。

Verified by MonsterInsights
タイトルとURLをコピーしました